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2005年12月の1件の記事

2005年12月 2日 (金曜日)

最近の自動車のヘッドライトについて(個人的見解)

 あくまでも個人的見解なので、勘違いしている部分があるかもしれません。その時は、お手柔らかに、ご指摘お願いします。

(補足:この記事は2005年12月時点の記事です。)

 青白いヘッドライトが流行し始めたのは5年位前からでしょうか。高級車に青白く光るHIDの装備が始まり、それがお洒落に見えたのがきっかけなのだと思います。
 そして、既存のハロゲンヘッドライトを青白く見せるための、青フィルターを被せた交換用ハロゲンバルブまで発売される始末(フィルターされている分、標準より暗くなる本末転倒なシロモノ)。

 このブームの影響もあって、普及価格車種にも青白いHIDが手頃な価格で装備されるようになってきました。確かにHIDは明るくて良いですね。

 だが待ってください。

 私には、メーカーが利益の高いHIDを売り込もうとしてメリット/デメリットをしっかりと説明せずに宣伝をしているように、感じられるのです。
 ただメーカーが良いように宣伝しているからと言われるままにHIDを選ぶ、というのではなく、メリット/デメリットを知った上で、HIDか既存のハロゲンバルブかを選択する、といった判断が必要かと思います。

 ここに、私なりに検討したメリット/デメリットをまとめておきますので、参考にして頂ければ幸いです。
 できれば、自動車メーカーや電装メーカーの方々には、ただ高いものを売ろうとするのではなく、消費者にとって本当の意味で適切なものを提供できるよう検討していただければ幸いです。

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(1)明るさ

 確かに明るいですね。
 自動車メーカー標準装備のHIDはほどほどの明るさに抑えていますが、市街地など比較的明るい場所や、雨天時に、その効果があきらかに実感できます。

 ただ、明るすぎると違った危険も伴いますので、注意が必要です。
 強い光があると薄暗い部分の視認性が悪くなります。
 従って、真っ暗な道を走るとき、ヘッドライトで照らしている部分が眩し過ぎると、照らされていない暗い部分がかえって見えなくなる危険性があります。
 また、対向車の視界を遮ってしまう可能性も有り、危険です。

 ということで、必ずしも明るければ良いわけではないのですが、自動車メーカー標準装備のHIDに関して言えば、ハロゲンバルブより明るいけど、明るすぎないよう考慮されているので、あまり問題ないでしょう。
(アフターパーツには光量が強すぎるものもあるようですが。)

 環境に応じてヘッドライトの光量や配光を最適にコントロールするシステムが開発されると良いですね。
(ちなみに一部の街灯では、この考え方を取り入れて、設置時に周囲の環境を考慮して光量と配光を決定しています。)


(2)消費電力

 メーカーの宣伝文句によると、HIDの消費電力はハロゲン電球の約半分、と言われています。

 確かにHIDバルブ(バーナー)単体の消費電力は35Wx2位ですが、HIDはバラストと呼ばれる高電圧を発生させるための装置が必要で、これが結構な電力を消費し、トータルではハロゲンバルブ(60Wx2位)とほとんど変わらない、というのが現実だそうです。
 将来的にバラストの消費電力を抑えられる可能性もありますが、もうすぐにLEDも控えていますし。

 ということで、現時点で、これはあまり意味の無い宣伝文句と言えます。


(3)バルブ寿命による経済性

 メーカーの宣伝文句によると、HIDバルブ(バーナー)の寿命はハロゲンバルブの3~5倍程度、と言われています。
 原理的に、HIDにはフィラメントが無いので、電球が切れるのではなく、電極を徐々に消耗する形となり、イメージとしては蛍光灯のようなものです。

 寿命についてはヘッドライトの点灯時間に依存しますので、単純に年数や走行距離では比較できません。
 例えば、私の場合、標準のハロゲンバルブが大体1~2年持ちますので、もしメーカーの寿命が正しければ、3~10年位持つ計算となります。
 ほとんどの場合、無交換かせいぜい1回の交換で車を乗り換えることになる計算です。
 そう考えると、確かに経済的に思います。

 しかし、HIDがオプションだとその差額分、さらに1回交換するとなると、HIDバルブの価格は数万円程、車種によっては取付け厄介になるので工賃が必要となります。
 ちなみにハロゲンバルブは標準仕様のH4であれば、2個1組で1,000~2,000円程度で買えます。

 ということで、計算してみると、HIDよりも、むしろハロゲンバルブの方が経済的に思います。


(4)色の問題

 霧や雪の中を走行する人には、もうお判りでしょう。
 青白い光というのは、霧や雪に乱反射してしまい、かえって見えなくなるのです。
 濃霧や豪雪の中で青白い光をハイビームにしようものなら、目の前で光が反射し、何も見えなくなって恐ろしいことになります(かと言ってロービームでも見えませんが)。

 フォグランプで良く使われる黄色は、光の波長が長いため、霧や雪の中でも反射が少なく、比較的遠方まで照らしてくれます。
 通常のハロゲンバルブも黄色味がかっているため、青白い光よりはマシです。
 交換用のHIDバルブで、あえてハロゲンバルブに近い色や、黄色が販売されているのはこのためなのです。

 日本は、地域によっては霧や雪が多いのですから、メーカー標準HIDバルブの色は、ハロゲンバルブ色か黄色を選べるようにしておいて欲しいです。


(5)発熱の問題

 HIDバルブ単体(バラスト除く)の消費電力は、ハロゲンバルブの約半分、ということを先に述べました。
 即ち、HIDバルブの場合は、ヘッドライト付近の発熱量がハロゲンバルブの約半分になります。
 ただし、HID全体を見ると、バラストも発熱するので、トータルの発熱量はハロゲンバルブとあまり差がありません。

 ただ、ヘッドライド部分だけに着目した場合、メリットとデメリットが混在することになります。

 ヘッドライト部分は、防水のために気密性が高くなっており、放熱しにくい構造になっています。
 よって、ヘッドライト部分での発熱が少ないHIDバルブは、バルブやヘッドライトの寿命を長く出来るメリットがあると言えます(高温は寿命を短くする)。

 しかし、雪国ではその発熱が必要な場合もあります。
 HIDバルブはハロゲンバルブよりも発熱が少ないので、ヘッドライト周辺の雪が融けにくく、固着しやすくなる場合があります。

 ということで、発熱に関しては、環境に応じてメリットにもデメリットにもなり得るわけです。

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 以下、蛇足。

 ちなみに、だいぶ昔の話ですが、HIDキットが市販化されるようになった頃、自分の旧型フォレスター(SF5D)のHID化も検討したことがあります。
 しかし、上で挙げたメリット/デメリットを検討した結果、雪や霧の中を走る機会も多いことからHID化は止めて、その代わりに「FET CATZ ZETA 00(ゼロ・ツー)」を取付けました。

 「FET CATZ ZETA 00」とは、ハロゲンバルブへの供給電圧を交流化することで、バルブ寿命をなるべく短くしない範囲で電圧を高める、というものです。
 さらに、バルブが最も切れやすいライトON時は、低めの電圧をかけておいてフィラメントを暖めてから電圧を上げるという工夫までされています。
 取付けは、既存のコネクタと装置を接続し、装置のケーブルをバルブに差し込むだけなので、気に入らなければすぐに取り外せます。
 やや胡散臭い感じもしますが、原理的には間違っておらず、それほど高いものでもなく、ネットでもまあまあ評判が良かったので、取付けてみることにしたわけです(2万円位かな?寿命の短い高効率バルブを数回交換することを考えれば・・・)。

 結果から言うと、標準バルブでも十分に明るくなりました(スバル純正のHIDに若干劣る程度かな?)。
 本来は、高価な専用バルブを使うとさらに明るくなるらしいのですが、標準バルブでも十分でした。
 安価な標準バルブを使えるので低コストですし、バルブ寿命もほとんど変わりませんでした。
 また、お手軽にバルブを交換できますので、季節に応じて黄色バルブに取り替えたり、という具合にしています。

 デメリットとしては、若干、発熱量が多くなることですが、雪の中を走る機会が多い人には逆にメリットになりますね。
 あと、装置本体の電力消費と発熱もデメリットになります。
 万人におすすめはできませんが、選択肢のひとつとして検討してみても良いかもしれません。
(もしかしたら、もう製造してないかも?)

 理想は、消費電力の少ないLEDで、白色と黄色が切り替えできて、必要時だけ雪を融かすヒーター付で、さらに光量&配光の最適制御機能がつくといいなあ。
 LEDの実用化には、まだまだ課題があるようですが。




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